ゲラン:GUERLAIN

一族が作り続けてきた至高の香り

香水を語るとき決して欠かす事のできない名、それがゲランである。数々の名香水を世に送り出してきたゲランは老舗の中でも際立っている。

ゲランの創業者、ピエール・フランソワ・パスカル・ゲランはフランスの北部、ピカルディ地方の生まれである。父との不和もありイギリスの石鹸会社に就職し、その後自社の石鹸を売り込むためにフランスに戻ったところ、その石鹸よりも良質で香りの良い石鹸があったため、ゲランは石鹸の研究を始めた。そして研究成果を商売に移そうと1828年にパリのリヴォリ通りに自分の店をオープンさせた。商売は順調に進み1848年にド・ラ・ペ通りに店を移した。ゲランの香りを調合する腕前はずば抜けていたらしく、彼の調香師としての名声は日増しに高まっていった

1853年、ナポレオン3世が結婚する時になると、新しい后、ユージェニーのためにナポレオンは調香を依頼した。結婚式はノートルダム寺院で行われたが、そのときゲランが調合した香りが寺院に漂っていたといわれている。ゲランの名は之によって一気に高まる事となった。ゲランが調合する香りはユージェニー皇后の心をつかみ、皇室御用達となる。そして皇后のために「アンペリアル」(皇帝の意)というオーデオコロンを創作した。これは今でもゲランの定番の一つとなっている。

ゲランの名はヨーロッパ中に知れ渡り、各国の王家が顧客に名を連ねた。調香師ゲランのその天才的な才能は、息子、そして孫へと引き継がれ、数々の名香が生み出されていく。1889年に今日主流となっている合成オイル入りの香水の元祖ともいえる「ジッキー」を発表、1919年に誕生したゲランの代表的な香水「ミツコ」はフランスの作家クロード・ファレルの小説「ラ・バタイユ」(戦争の意)に登場する日本人女性ミツコの神秘的なイメージをとらえて作り出した香水である。1925年に作り出した「シャリマー」はフランスでベストセラーになった、1989年には仏教をモチーフにした白檀の香りであふれる香水「サムサム」を発表し注目を集めた。数々の香水を世に送り出してきたゲランは今なお至高の香水としてその地位を確立している。

  

香水/化粧品ブランド